身近な野草の中でも、とても力を持っていると言われてきた「ゲンノショウコ」。
名前の由来が「現(験)の証拠」とされるほど、昔から下痢止めの特効薬として親しまれてきました。
今回は、東城百合子さんの著書に書かれているゲンノショウコの効用とともに、わが家で実際に助けられた体験もふまえてご紹介します。
引用した著書はこちらです。
目次
ゲンノショウコとは?昔から使われてきた下痢止めの名薬
ゲンノショウコは、下痢をすばやく鎮める働きでよく知られています。
さらに、血行を促し、浄血を助け、身体の巡りを整えてくれる野草としても重宝されてきました。
煎じて飲んでもクセがなく、飲みやすいお茶のような味わいです。副作用がないと言われてきたこともあり、昔の人は体調に合わせて日常的に取り入れていました。
● 先人たちが大切にしてきた理由
感染症が多かった時代、腸チフスや赤痢に悩むこともありました。
そんな時、ドクダミとゲンノショウコを濃く煎じた薬草茶が家族を守ってくれた――そんな体験が親から子へと伝えられ、暮らしの知恵として根づいてきました。
野草の力を「頭ではなく身体で覚えていた」先人たちの感覚は、今の私たちにも大切なことを思い出させてくれます。
ゲンノショウコの採取方法と注意点
ゲンノショウコは、8月の土用の丑の日頃に採取すると、薬効が最も高まると言われてきました。
しんなりするまでは影干しをし、その後しっかり天日で乾燥させ、湿気のない容器で保存すれば一年中使えます。
ただし、似た葉を持つ毒草・トリカブトと誤採取しないように注意が必要です。
ゲンノショウコは茎や葉に細かな毛がありますが、トリカブトは全体がなめらかで毛がありません。間違えないように、花の咲いている時期に採取するとよいそうです。
ゲンノショウコの使い方(煎じ方と用途)
● 下痢・便秘
20gを煎じて熱いうちに飲みます。
便秘の場合は、煮立ったらすぐ火からおろしてこし、食後30分以内に。
● 腫れ物
濃い煎じ汁で患部を洗います。
● あせも・ただれ
全草を使った薬湯に入浴すると、肌が整いやすくなります。
暮らしの中でさまざまに活用できる、頼もしい野草です。
わが家の体験談:腹痛の息子を助けてくれたゲンノショウコ
先日、夜中に息子が「お腹が痛くて眠れない…」と起きてきました。
普段あまりお腹を壊さない子なので、私も少し焦りました。
そのとき、「そういえばゲンノショウコが腹痛にも良いと書いてあった」と思い出し、すぐに煎じて飲ませることに。
ゲンノショウコはクセがなく、ほんのり香ばしい美味しいお茶のよう。息子も嫌がらずに口にしてくれました。
さらに、こんにゃく湿布をお腹に当てて横になってもらうと、安心したのかそのままスッと眠りについてくれました。
翌朝はスッキリと起きてきて、「お腹、痛くないよ」と笑顔。
聞くと、前日にかなり食べすぎていたことを自分で思い返したようでした。身体はちゃんとサインを出してくれていたんですね。
家でできるお手当があって、本当に助かった夜でした。
祖母も使っていた“身近な野草”だったと知って気づいたこと
私がこの話を母親にすると、「おばあちゃん、よくゲンノショウコのこと言ってたよ」と教えてくれました。
北海道でも当たり前のように暮らしの中で使われていた野草だったと知って、なんだか胸があたたかくなりました。
私はまだ乾燥したものしか見たことがありません。
来年は、自分の手で摘んで、しっかり干して、一年分を用意してみたい――そんな楽しみも生まれています。
おわりに:野草とともに、身体に寄り添う暮らしを
ゲンノショウコは、症状をただ抑えるのではなく、身体がもともと持っている力を後押ししてくれる野草です。
自然に寄り添ったお手当がひとつあるだけで、家庭の安心感はぐっと大きくなります。
野草を通して、身体の声や自然の恵みに気づける暮らしが広がっていきますように。
自然療法を始めると、薬に頼らず身体の力を引き出す選択肢が増えます。
何より、「気持ちいい!」と感じながら体調が整っていくのが魅力です。
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