大切な人が病気だとわかったら
先日のオンライン講座「自然療法から見る癌〜もしもの時に主体的に生きるために〜」の参加者さんから、こんな質問をいただきました。
まずは共感を
おそらくですが、病気だとわかる前に、いろいろ症状があったと思います。
病院に行って、検査をして、診断されます。
そこで、こういう病気だったよ、と医師から言われます。
患者さんにとっては、症状がどうして起きているのかわからない、その症状にどう対処していいのかわからないという状況で、病院に行かれたのだと思います。
そこで病名を聞いて、ホッとした、という患者さんもいます。
病名を聞いてショックを受ける患者さんもいます。
その気持ちにゆっくり寄り添い、共感してあげられたらいいのかなと思います。
治療を決めるのはご本人
病名がわかった後や、わかる前でも、病院では症状を改善するために治療を始めます。
その治療をするかしないか、患者さんは選択を迫られます。
ゆっくり考えている暇もないのが正直なところだと思います。
ここで大切なのは、治療をすると決めるのは本人というところです。
もし病院での治療に抵抗があるのでしたら、「ちょっと待って」ということはできるんです。
「少し考えさせてください」って。
患者さんの同意なしには治療は行うことはできません。
しっかり考えて、納得できるまで質問していいんです。
納得できない状態で治療を受けて、もし思った通りの結果にならなかったら、後悔するのは自分なんです。
自然療法をお勧めしたい気持ちは置いておいて
自然療法のお話しを聞くと、多くの人が、すごくいいことを聞いた!と他の人に伝えたくなります。
私もそうでした。
癌だとわかって、ショックを受けている友人を励ましたくて、自然療法の素晴らしさを語りに行ったこともありました。
友人は、私の話を聞いてくれましたが、結局は病院の治療を選んでいました。
そして、私は彼女を助けることができなかったと思って、なんとなく疎遠になってしまいました。
そういう経験を繰り返し、大切な人であればあるほど、その人の決断を尊重することが大切なんだと気づきました。
大切なことは自分で決めること
自然療法はあくまでも選択肢の一つです。
病院の治療にはない選択肢です。
西洋医学の視点とは全然異なる視点から身体を見ています。
病院だけの視点では、患者さん本人は「先生がそう言ったから・・・」と、医者任せにする発言を見聞きします。
大切なことは自分で決めることなんです。
西洋医学の話も聞いて、自然療法の話も聞いて、どちらを選んでもいい状態だと、自分で決断することができます。
そうやって自分で決断することが、病気を治す大事な一歩になります。
ですので、自然療法のことは、「こんな情報があるみたいだよ、気になったら聞いてね」と言う程度にとどめておくことをお勧めします。
後悔しない生き方を
多くの終末期のがん患者さんを見送ってきた経験から、どんなに頑張っても後悔って残るものだなと思っています。
だからこそ、会える時に会いたい人に会うこととか、お話しできるうちに言いたいことを伝えておくとか、一緒にいられる時間を大切にすることがどれほど貴重なことなのかがわかります。
もしも大切な人が病気になったら、治療の話やつらさにばかり焦点が当たりがちですが、そんな時こそ、季節の移ろいを大事にしたり、こんなことあったよねって思い出話で笑ったり、おいしいものを一緒に食べておいしいねって話せたりする、その時間を大切に過ごしてもらいたいなと思っています。
私は日頃から後悔しない生き方をしようと思えるようになったのは、終末期のがん患者さんたちに出会えたからでした。そんな私がなぜ自然療法を伝える活動をしているのかなど、息子の喘息がきっかけで自然療法に取り組んだ私の体験を無料メルマガ講座でお届けしています。気になる方はぜひご登録ください。
癌も含め、家族や知人が病にかかった時に、自分が何もできなくて後悔したことがあります。
あの時、どうしていたら良かったのか答えがわからなかったけど、経験談などありましたら教えてください。