私は自分が玄米が好きなので、基本的に毎日玄米を食べています。
なので、周りの人にもすぐ玄米を勧めてしまうのですが、周りは普段食べ慣れていないせいか、嫌厭されてしまいます。
どうしてかしら?と尋ねると
「硬いよね」「胃が疲れちゃうんだよね」「家族が食べたがらなくて」などなど
玄米を遠ざけてしまう理由があるようです。
玄米美味しいのになーと思いますが、
この玄米を美味しく食べるためには「よく噛むこと」が欠かせません。
玄米は、お米を精白する前の状態のものです。米のもみ殻を除去したのが玄米で、玄米についているぬか層を精米したのが白米です。
ぬか層がある玄米は白米より水分を吸収しづらいため、芯がある、硬くてパサパサする、火にかけても中身のでんぷんが糊化せず、もちもちになりにくいところがあります。私は圧力鍋で炊いているので、さほど硬さは気にならないのですが、多分、これが「硬い」と思われてしまう原因だと思います。
硬い玄米でも、よく噛むことで消化しやすくなります。
そして、噛む回数を増やすことで、唾液の分泌量が増えます。
唾液には、アミラーゼという消化酵素が含まれています。 アミラーゼにはデンプンを糖に変える作用があり、この作用のおかげで胃腸の負担を軽減することができます。 アミラーゼの量は、唾液の量と比例しています。だから、よく噛むことで唾液がたくさん出て、唾液がたくさん出るとアミラーゼが増えるのです。
もしよく噛まずに、そのまま飲み込んでしまったら、その消化は胃の方で行われます。
だから胃に負担がかかり、胃が疲れてしまうんです。
唾液には、他にもいいことがたくさんあります。
抗菌作用があるので、口腔内に入ってきた細菌やウイルスから守ってくれます。
粘膜保護作用もあるので、食べ物を包み込んで喉や食道、胃を傷つけにくくします。
粘膜修復作用により組織が傷ついたときに傷跡を残さないように修復してくれます。
中和作用もあり、細菌が産生する酸だけでなく,食道に逆流した胃酸も中和してくれます。
よく噛むだけで、こんなにいいことがあるのなら、今日の食事から意識してみようと思いませんか?
私も、今日の夕食はよく噛んで食べてみようと思います。