妊娠後期に入った女性から、そんな相談を受けました。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに栄養や酸素を届けるために、血液の量が増えます。実際、妊娠中の血液量は、妊娠前の約1.5倍にもなると言われています。ただ増えるのは水分が中心なので、血液が薄まって貧血になりやすいのです。
鉄剤も選択肢のひとつですが、「できるだけ自然なかたちで整えていきたい」と思う方に向けて、自然療法の視点からできるやさしい鉄分ケアをご紹介します。
目次
鉄素材を味方に!自然に鉄分をとる工夫
鉄フライパン、鉄瓶、鉄たまごなど、鉄製の調理器具を使うことで、ごく自然に鉄分を取り入れることができます。たとえば鉄瓶で沸かしたお湯を毎日の飲み物に使ったり、鉄フライパンで炒め物をしたりなど。
我が家では鉄のフライパンを使っていますが、こんなアイテムもありますよというご紹介です。
鉄たまごは、お湯(お茶・鍋物・味噌汁・ご飯)を沸かす時にお鍋に入れて使うことで、鉄分を手軽に摂れるものなんです。
雑穀をとり入れて、日々のごはんを鉄分アップ
自然療法では、雑穀をとり入れることもよくすすめられます。鉄分だけでなく、ミネラルや食物繊維も豊富で、胃腸の調子を整える助けにもなります。
- もちきび:白米の3〜6倍の鉄分を含み、タンパク質やコクも豊富。ごはんに混ぜたり、スープに入れて。
- もちあわ:やさしい味で食べやすく、鉄・マグネシウム・亜鉛などのミネラルが豊富。
- ひえ:冷えに強く、代謝と巡りを助けてくれる雑穀。あわとブレンドしても◎。
参考:寝かせ玄米YUWAERU:貧血に悩む方におすすめの雑穀
雑穀はからだを冷やさず、日常に無理なく取り入れられる鉄分源。とくに温かい雑穀入りのおかゆやスープは、胃腸にもやさしくおすすめです。
我が家では「ひえ粉のシチュー」が大人気です。市販のシチューの素や乳製品を使わなくても、とってもクリーミーなシチューが簡単に作れますよ。
鉄分を多く含む食品いろいろ
以下のような食品も、食卓で意識したい鉄分源です。
- 玄米、小麦胚芽、ひじき、わかめ、川のり、切り干し大根
- ごま、納豆、きな粉、ゆば、黒ごま、青菜、にんじん など
これらの食品を温かい調理(蒸す・煮る・炒める)で取り入れると、冷えを避けつつ栄養もしっかりとれます。
胃腸を整えることが吸収のカギに
鉄分は、胃腸が元気に働いてこそ、きちんと吸収されます。冷えや疲れ、砂糖や冷たいもののとりすぎは胃腸の負担になります。
- 毎朝の梅醤番茶は、からだを温めながら胃腸を整えるお助けアイテム。
- 自然醸造の味噌やしょうゆ、自然塩を使ったやさしい味つけも、胃腸の元気を守ります。
- 発酵食品(たくあん、味噌漬け、梅干し、納豆など)を少量ずつ日常的に。
とくに冷えが気になる方は、「黒ごま(大さじ2〜3)」「根菜のお味噌汁」「温かい番茶」などを日常にとり入れて、お腹の中からぽかぽか整えていくことが大切です。
身体を冷やさない食べ方も意識して
妊娠中は特に、「冷えは万病のもと」とも言われます。
- 夏野菜(なす・きゅうり・トマト・瓜類)、甘い果物や生野菜は冷やす力が強いため、摂りすぎに注意。
- 冷たい飲み物よりも、常温〜温かい飲み物(番茶やスープ・お味噌汁)を。
- よく噛んで、腹八分目。胃腸にゆとりを持たせる食べ方が、吸収力を高めます。
おわりに:鉄分ケアは、身体と向き合う優しい時間
「貧血」と聞くと、数字だけを見て鉄剤を飲むかどうかの判断になりがちです。でも、からだの声を丁寧に聴いて、食べ方や暮らし方から整えていくことは、赤ちゃんを迎える準備そのものになります。
薬に頼らず、自分の身体と赤ちゃんをやさしく整えていく。
そんな選択ができる方の力になれたら、うれしいです。
自然療法を始めると、薬に頼らず体の力を引き出す選択肢が増えます。
何より、「気持ちいい!」と感じながら体調が整っていくのが魅力です。
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妊婦健診の結果で、貧血気味と言われてしまいました。お薬を勧められたのですが、できれば薬は飲まずに、食事などで整えていきたいと思っていて……何かおすすめはありますか?